パチンコ屋と消費者金融の関係

消費者金融の良客は、リピーターにはなりにくい

消費者金融という業種の性質上、お金を貸して利息分を利益として営業しています。
つまり返済を滞らせない人が信用ある良客ではなのですが、ちゃんと返せる人はそもそも頻繁に借金をしません。
大抵は冠婚葬祭で急に必要になった穴埋めなどの利用で、一度返せばそれで縁はおしまいである事が殆どです。

 

逆に返済が滞る資金繰りが下手な人ほど、返済率は悪いのに利用頻度が高くなります。
利息分だけを返す方も多いので長期的に見れば儲かるのですが、それと比例していつ債務整理されてしまうか分からないリスクが常に存在するのです。

 

この返せる人と返せない人の見極めがそのまま消費者金融の腕といえる部分で、大手消費者金融はこの返せる人と判断するハードルが高めに設定されています。

 

今となっては業種的に大きく成長するのは難しいのが、消費者金融です。
では消費者金融がここまで大きくなった原因というのは何だったのでしょうか。

 

パチンコ屋は知らない内に消費者金融を成長させた

さて、消費者金融が拡大した同時期に一気に規模が成長したのがパチンコ屋です。
これは偶然ではなく、パチンコ代に困った人間が多数消費者金融を利用した為に、一気に消費者金融の需要が高まってしまったのです。
勿論正直に話せば審査に通らないので、実際には事実無根の作り話で審査を切り抜けています。
そして当時は消費者金融側も融資したい思いが強かったので、そんな嘘は承知の上で融資していたのです。

 

パチンコ屋を理由にお金を借りる人間にとっては、5万円は当てれば返済できる額です。
普通にお金に困って借りた人の5万円に比べると、単なる遊戯券もしくは紙切れのような感覚でお金を使います。
そしてその金遣いの荒さが、消費者金融にとって最高の良客だったのです。

 

普通に考えれば返せない筆頭客のように思えますが、この当時のパチンコ借金客というのは専業主婦がメインでした。
つまり自身に収入はないが、自分が働かなくても夫の収入だけで生活が可能とされる中流層が殆どだったのです。
退屈を持て余した30〜50代の主婦を中心に、パチンコ費用としてどんどん消費者金融のお金が消費されていきました。
その時はグレーソーン金利など民間に知れ渡っている情報ではなく、また世間体というものが今より少し影響力があった時代です。
破産宣告を知らず、またはあえてその選択肢を取らずに夫が借金を全て払うような例はありふれた話であり、知らず知らずの内に崩壊する中流家庭は少ない数ではありませんでした。
それほどパチンコは盛り上がっていて、また熱狂的な雰囲気がギャンブル好きの心を狂わせていたのです。

 

当時のパチンコ屋はギャンブル性の拡大が止まらなくなっていた時代であり、その病的なギャンブル性に取りつかれた人を中心に、普通の感覚なら絶対に利用しない規模の融資が多発しました。
街の小さなパチンコ屋が長者番付に載るほどの大企業に成長し、その規模はなんと20〜30兆円を超える程にまで膨れ上がりました。
パチンコ関連企業が日本のトップに名を連ねるようになり、その影響力は政界や財界にも食い込める程になりました。

 

時代の終焉

そしてパチンコ屋と消費者金融の間接的な蜜月は、大手消費者金融の審査基準の変化と、過払い金請求があまりにも有名になってしまった為に突然終わります。
ギャンブル性を上げ続けるパチンコ屋に一般ユーザーがついていけなくなり、また過払い金請求の増加によってダンスのCMで有名であった大手消費者金融「武富士」の倒産が報じられました。

 

原因はグレーゾーン金利の撤廃で、これまで限界ラインの利息で融資していた消費者金融が次々と潰れました。
そして2010年6月18日は消費者金融の歩みが止まった日であると同時に、パチンコ屋の顧客減少の始まりでした。

 

如何に消費者金融利用者が多かったか

これは大げさな表現ではなく、パチンコ自体は大きく変化しなかったのですが、顧客数は目に見えて分かるほど減っていきました。
当然こうなれば消費者金融側も審査基準を厳しくせざるを得ず、特にギャンブル関連の匂いが少しでも感じられる顧客には殆ど融資をしませんでした。

 

何せ弁護士の間では過払い金ビジネスと呼ばれるほどに過払い金の請求が多発した為に、お金を融資する余裕がない消費者金融まで出てくる始末です。
特に街金と呼ばれる中堅消費者金融はこの騒動で大幅に数を減らし、消費者金融全体にとてつもない逆風が吹いた年になりました。

 

これに対して僅かな間だけ、借りれなくなったパチンコユーザーの資金源として闇金が力を伸ばすことになるのですが、法的手段を取れば勝てると分かっている現実の前では、精々突風程度にしかなりませんでした。

 

こうしてパチンコ屋と消費者金融は同時に成長し同時に冬の時代を迎え、未だに復活することがないままです。
どちらかというと消費者金融はある程度立ち直りましたが、荒稼ぎして企業規模が大きくなりすぎたパチンコ屋は、現状維持に拘るあまりそれすらできず、急速に衰退の一途を辿っています。

 

20兆円産業と言われたのも今は昔、10年後にパチンコ屋など存在しないだろうと言われるほどに力を無くしました。
最近は機械メーカーや店舗の倒産が相次いでいて、もう回復できないとされる斜陽産業の烙印を押されています。
しかし賭博産業がここまで強かった昔が異常だっただけで、パチンコ屋にとってはむしろ今が正常な状態なのです。

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